インビザライン矯正で追加アライナーが必要になるケースとは?

こんにちは。名古屋市天白区にある歯医者「医療法人IDG いちろう歯科・矯正歯科」です。

インビザラインのアライナー

インビザラインでは、治療開始前に専用ソフトを使用して歯の動き方や治療期間・費用などを確認します。

しかし、治療を始めると予定どおりに歯が動かないことがあります。アライナーを追加して、歯の動きを微調整しなければならない場合もあるのです。

アライナーの追加が必要になると聞くと「治療がうまくいっていないのでは?」と心配になる方もいるでしょう。2~3回アライナーを追加する方が多いので、決して珍しいことではありません。

今回は、インビザライン矯正でアライナーの追加が必要になるケースについて解説します。アライナーの追加にかかる費用や注意点についても解説するので、インビザライン矯正中の方はぜひ参考にしてください。

インビザライン矯正における追加アライナーとは?

インビザラインの追加アライナーイメージ

インビザラインでは、治療前に精密検査を行って得たデータを専用のソフトに取り込むことで、精密なシミュレーションを確認できます。シミュレーションをもとに治療計画を立て、治療期間や費用、治療に必要なアライナーの枚数などを把握可能です。

インビザラインは1日20~22時間アライナーを装着することで歯並びを整えますが、実際に治療を始めるとシミュレーションどおりに歯が動かないことがあります。シミュレーションと治療計画に誤差が生じるケースがあるのです。

誤差を解消するために、アライナーを追加して治療計画を修正することをリファインメントといいます。治療の進行度によってリファインメントを行うかどうかは異なるため、アライナーの追加回数には個人差があります。

アライナーを追加すると治療期間は延びますが、より理想的な歯並びに近づくために必要な過程と捉えるとよいでしょう。

どのようなときに追加アライナーが必要になる?

追加アライナーに対する疑問イメージ

インビザライン治療で追加アライナーが必要になるタイミングをご紹介します。

アライナーの装着時間が短いとき

インビザラインでアライナーの追加が必要になる原因の多くは、アライナーの装着時間や交換時期を守れていないことです。インビザラインはワイヤー矯正と違って、患者様ご自身でアライナーを管理しなければいけません。

アライナーの装着時間が1日20時間未満の日が続いた場合や、適切な時期にアライナーを交換できていなかった場合、予定していた位置まで歯が動かずアライナーの追加が必要になります。

歯を長い距離動かす必要があるとき

インビザラインは、歯を長い距離動かすのが苦手といわれています。そのため、歯並びの乱れが重度のケースや抜歯が必要になるケースなど、歯を動かす距離が長い場合は予定していたアライナーの枚数では十分に歯が移動しないことがあるのです。

特に、重度の叢生や出っ歯など、本来歯が並ぶ位置から大きく外れているケースは、追加でアライナーが必要になることが多いでしょう。

歯がスムーズに動かないとき

インビザラインを含む矯正治療は、歯を支える顎の骨のやわらかさによって歯の動き方に差が出るといわれています。

顎が成長段階であるこどもの歯は動きやすく、加齢とともに動きにくくなります。顎の骨の骨密度にも個人差があるため、歯がスムーズに動くかどうかには個人差があるのです。

ほかにも、前歯よりも歯根の数が多い奥歯のほうが、動かしにくいといわれています。お口の状態や動かしたい歯の部位によって移動がスムーズに進まないことがあるため、追加でアライナーが必要になる場合があるでしょう。

仕上がりについて要望があったとき

患者様から仕上がりについて要望があった場合に、アライナーを追加することがあります。治療の途中段階だけでなく、治療の最終段階でアライナーを追加する場合もあるのです。

「もう少しこの歯を引っ込めたい」「噛み合わせが気になる」など、アライナーを追加することで理想的な歯並びを目指せるでしょう。

追加アライナー作製の流れ

追加アライナー作製の流れイメージ

一般的な追加アライナー作製の流れは、以下のとおりです。

①精密検査

アライナーを追加する場合、再度レントゲンや口腔内写真・顔貌の写真などを撮影し、クリンチェックという専用ソフトに患者様のデータを取り込みます。クリンチェックとは、インビザライン治療によってどのような過程で歯が動くのかをシミュレーションできる専用のソフトのことです。

②治療計画の再立案

精密検査で得た情報を専用ソフトに取り込み、どの歯をどのように動かすのか、治療計画を再立案します。シミュレーションを用いて、患者様に治療の修正点、修正後の治療の流れをご説明し、問題なければマウスピースの作製を開始します。

③追加アライナーの作製

インビザラインのアライナーの作製は歯科医院では行っていません。インビザラインの会社に患者様のデータを送って、作製を依頼します。

通常、追加アライナーの作製から患者様にお渡しできるまでにかかる期間は、およそ1か月です。追加アライナーが届くまでは治療を進められないため、後戻りを防止するために最後に使用したアライナーを使い続けます。

④追加アライナーの装着

追加アライナーが届いたら、再度治療を開始します。治療の進め方は今までと同様です。

追加アライナーの費用

追加アライナーの費用イメージ

インビザラインは自費診療なので、歯科医院によってアライナーの追加に費用がかかるかどうかが異なります。歯科医院によって料金システムが異なり、トータルの費用に追加アライナーの費用が含まれているところもあれば、治療の過程ごとに都度費用がかかるところもあるからです。

都度費用がかかる歯科医院の場合、追加1回ごとに10,000~30,000円かかるのが一般的です。

追加アライナーの注意点

追加アライナーの注意点イメージ

追加でアライナーが必要になった際に注意したい点をご紹介します。

装着時間を守る

インビザラインは、1日20~22時間アライナーを装着しなければ予定どおりに治療が進みません。アライナーを追加した場合も同様に、装着時間を守ることが重要です。

追加アライナーの装着時間を守らなければ歯の移動が進まず、さらに追加のアライナーが必要になるかもしれません。食事や歯磨きの際以外は極力アライナーを取り外さず、1日20~22時間装着することを意識しましょう。

また、適切な時期に新しいアライナーに交換することも大切です。装着時間が短いにも関わらず新しいアライナーに交換しようとすると、歯が十分に動いていないためアライナーが入らない可能性があります。不適切な方向に力が加わり、間違った位置に歯が動く可能性もあるでしょう。

アライナーを追加した場合でも、装着時間・交換時期を守って治療を進めてください。

アライナーを正しく装着する

アライナーを歯の根元まで装着できていない場合や、アライナーが浮いている場合、間違った方向に歯が動く可能性があります。アライナーと歯が密着することで矯正力を加えて歯を動かすため、正しくアライナーを装着することが大切です。

チューイーというシリコンの棒を奥歯から前歯まで均等に噛み、きっちり歯の根元までアライナーを装着しましょう。特に、新しいアライナーに交換した際や追加したアライナーを初めて装着する際は浮きやすいので、チューイーをしっかりと噛んでアライナーと歯を密着させることが重要です。

まとめ

インビザライン矯正をする女性

インビザラインでは、治療前に歯の動き方や治療期間・費用などをシミュレーションで確認できます。

しかし、実際に治療を始めるとシミュレーションどおりに歯が動かず、治療計画と誤差が生じることがあります。

アライナーの装着時間や交換時期を守れていないことが原因で、追加のアライナーが必要になる方が多いです。装着時間や装着方法、交換時期は必ず守りましょう。

アライナーの追加が必要になると治療期間が延びますが、理想の歯並びに近づくための必要な過程と考えられます。モチベーションを下げずに治療を続けることが大切です。

インビザライン矯正を検討されている方は、名古屋市天白区にある歯医者「医療法人IDG いちろう歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

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