こんにちは。名古屋市天白区にある歯医者「医療法人IDG いちろう歯科・矯正歯科」です。
インビザライン・ファーストは、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期のお子さまを対象としたマウスピース型矯正装置です。見た目が目立ちにくく取り外しができる点から、子どもの負担を軽減しながら矯正治療を進められるのが特徴です。
ただし、治療期間には個人差があり、短期間で終わるケースもあれば、予想以上に長くかかる場合もあります。
この記事では、インビザライン・ファーストの一般的な治療期間や、治療が長引く要因についてわかりやすく解説します。
目次
インビザライン・ファーストとは
インビザライン・ファーストは、乳歯と永久歯が混在する時期の子どもを対象としたマウスピース型矯正治療です。従来の装置に比べて目立ちにくく、取り外しが可能なため、見た目や衛生面にも配慮されています。
歯列の拡大やスペースの確保を行いながら、将来的な本格矯正をスムーズに進めるための土台を整えます。早い段階から歯並びや噛み合わせを整えることで、成長発育に応じた自然な口元づくりを目指せる治療法です。
インビザライン・ファーストの治療期間
インビザライン・ファーストの治療期間は、一般的に12〜18か月程度が目安とされています。歯列の拡大や噛み合わせの調整を進めながら、成長に合わせた矯正を段階的に行うため、一定の期間を要します。
ただし、歯並びの状態や顎の発育状況によっては、治療が長引くこともあります。治療後はリテーナーを装着して歯並びを安定させる工程が必要となるので、この期間も考慮しなければなりません。
インビザライン・ファーストで治療期間が長くなるケース
ここでは、治療期間が長くなるケースについて解説します。
アライナーの装着時間が不十分
治療が長引く最も多い原因のひとつが、アライナーの装着時間が不足していることです。インビザライン・ファーストでは、1日あたり22時間以上の装着が基本とされています。
取り外し可能であることは利点ですが、その反面、装着時間を守らなければ治療効果が十分に発揮されません。特に、低年齢のお子さまの場合、自己管理が難しいため、保護者の協力が欠かせません。
装着時間が足りないと歯の動きが計画よりも遅れ、その分治療が長引く可能性が高くなります。
顎の成長や歯の生え変わり
混合歯列期は、乳歯から永久歯への移行が進む時期であり、個人差が大きく出やすい段階です。永久歯の萌出が予想より遅れたり、予定外の位置に生えてきたりすることもあります。
そうした場合には、治療計画の見直しが必要となり、追加のアライナーが必要になるケースも出てきます。さらに、顎の成長が急激に変化して、当初の設計通りに歯列が整わないことも少なくありません。
治療の中断や通院の遅れ
矯正治療は定期的な通院と経過観察が欠かせませんが、体調不良や学校行事、家庭の事情などにより通院の間隔が空くと、治療計画が予定通りに進まないことがあります。
アライナーの調整や交換が適切なタイミングで行われないと、歯の移動が止まったり、計画とは異なる方向に動いたりするリスクもあります。歯科医師の指示通りに継続して通院することが、治療期間を延ばさないために重要です。
アライナーの紛失や破損
インビザライン・ファーストは、毎日の着脱や衛生管理にある程度の自主性が求められます。アライナーを紛失したり破損させたりすると、再製作に時間がかかるうえに、その間治療が一時停止することになります。
歯並びや噛み合わせが複雑
治療期間には、もともとの歯並びの状態も大きく関係しています。たとえば、歯の重なりが強い、顎が狭い、噛み合わせのずれが大きいといった複雑な症例では、理想的な位置に歯を動かすまでに時間がかかる傾向があります。
インビザライン・ファーストは一期治療として行われるため、二期治療に引き継ぐ必要があることも考えられます。こうした症例では、事前の精密検査によってある程度の見通しを立てることが重要です。
計画どおりにインビザライン・ファーストでの治療を終わらせるためには
ここでは、インビザライン・ファーストを治療計画に沿って進めるための重要なポイントを解説します。
毎日の装着時間を守る
インビザライン・ファーストの治療効果を最大限に引き出すには、1日22時間以上のアライナー装着が基本となります。見た目が目立ちにくく、取り外しが可能という特徴はありますが、その自由さゆえに装着時間が不十分になることもあります。
お子さまが装着時間を正しく管理できるよう、保護者が日々の生活リズムを整え、朝と夜のルーティンに組み込むなどの工夫が必要です。
指示通りにアライナー交換を行う
治療では、定期的に新しいアライナーに交換することで、歯を少しずつ理想的な位置へ動かしていきます。交換のタイミングは患者さまごとに異なりますが、指示されたスケジュールを厳守することが重要です。
交換時期を守らずに長く使い続けると、歯の動きが滞ったり、治療計画そのものを見直す必要が生じたりすることもあります。
紛失や破損した場合は迅速に対応する
アライナーは薄く透明な素材で作られているため、取り扱いに注意が必要です。特に、外出先での食事時や持ち運びの際に紛失や破損が起こることもあります。
トラブルがあった場合にはすぐに歯科医院へ相談し、代替アライナーの手配や処置の指示を仰ぐ必要があります。そのまま放置すると歯の位置が戻る可能性があり、治療が遅れる原因になります。
アライナーの保管用ケースを常に携帯し、外した際には必ずケースに入れる習慣をつけることが重要です。
定期的な通院と経過確認を欠かさない
治療が順調に進んでいるかどうかは、定期的な診察で確認します。通院頻度は医院によって異なりますが、一般的には4~6週間に一度が目安です。この診察では、歯の動きに問題がないか、アライナーの適合状態、永久歯の生え変わりの進行などをチェックします。
通院間隔が空くと、予期せぬトラブルに気づかず治療が遅れる恐れもあるため、予定通りに受診するよう心がけましょう。
生活習慣を整え、衛生管理を徹底する
矯正治療中は口腔内の環境にも注意が必要です。間食が多かったり、アライナー装着中に甘い飲み物を摂取したりすると、虫歯や歯肉炎のリスクが高まります。これらの問題が起きると、治療の中断や内容変更が必要になることもあります。
毎日の歯磨きを丁寧に行い、食後はアライナーを洗浄してから再装着する習慣を身につけることが大切です。規則正しい生活習慣と口腔衛生の維持は、治療全体の円滑な進行を支える基盤になります。
お子さま自身の意識づけと家族のサポート
インビザライン・ファーストの治療を成功に導くためには、保護者だけでなくお子さま自身の理解と協力も重要です。マウスピースの必要性や治療の目的を丁寧に説明し、自分の歯を大切にする意識を育てることが治療の質を高めます。
また、日常生活の中で装着の声かけや達成度に応じた小さなご褒美などを取り入れると、楽しみながら継続するモチベーションにつながります。家族で一体となって取り組むことで、よりスムーズな治療が可能となるでしょう。
まとめ
インビザライン・ファーストは、成長期のお子さまの矯正方法として注目されています。
しかし、治療期間には個人差があり、装着時間の不足や通院の遅れ、歯並びの複雑さなどによって長引くケースもあります。計画どおりに治療を終えるためには、毎日の装着管理や定期的な通院、ご家庭でのサポートが欠かせません。
治療効果を最大限に引き出すには、歯科医師としっかり連携しながら進めていくことが大切です。お子さまの歯並びに不安がある方は、まずは信頼できる歯科医院で相談してみましょう。
インビザライン・ファーストを検討されている方は、名古屋市天白区にある歯医者「医療法人IDG いちろう歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、健康なお口=健口から健康を創り出す歯科医院として予防を中心とした歯科医療を提供しています。予防歯科や小児矯正、マウスピース矯正だけでなく、虫歯・歯周病治療やホワイトニング、入れ歯、歯科ドックなども行っています。